日常生活の中では、つい嫌なことは先送りしたり気分が乗らないことも多い。
そんな時、自分を前に一歩前に押し出してくれる音楽があれば、気持ちも前向きになれるかもしれない。
今日は、管理人のエビスがまさに面倒ごとを先送りしそうになった時に聞く曲を洋楽の中から7曲選んでみた。
「このブログについて」で述べているように、私は音楽理論などはよくわからない。
したがって「疾走感がある」というのも多分に主観にすぎない。
「疾走感がある」といっても、スピードというよりはベースラインがドライブしているとか、ぐずっている自分の背中を『ドンッ❕❕』と推してくれるような曲なども含んでいる。
しかし、人はつい他人の本棚を覗きたくなるものである(私もご多分に漏れず他人様のランキングは大好物である)。
ということで、エビスのCDラックを開帳するがごとく、7曲を紹介する次第である。
フーバスタンク「エスケープ(Escape)」
フーバスタンクを知ったのは、実はモンスターハンターのMADからだった。
よくできたMADで、使われていた曲はもちろんこのこの「エスケープ」である。
軽快なドラムから始まるこの曲は、何の変化もなくただ過ぎていく日常から抜け出そうという歌詞通り、聞く人を追い立てるような感じがする。
We have to escape, and I will go anywhere
If you just lead the way
Escape to a place where we’ll be together
Together every day
We have to escape…僕らは逃げ出さなきゃいけないんだ
君が案内さえしてくれれば、どこへでも行くよ
僕らが一緒にいられる場所へ逃げ出さなきゃ
毎日一緒にいられる場所に、逃げ出さなきゃ
lyrics by Doug Robb
「エスケープ」はシングルカットされたわけでもなければ、彼らの中で特に優れた曲というわけではないかもしれない。
しかし、MHのMADの印象と相まって、私の中に強烈に残っているのだ。
個人的な聴き所はギターソロの後の「We have to escape~」のハイトーンのシャウト。
こんな声で歌えたらさぞ気分がいいのだろうと羨ましくなる。
ロイ・オービソン「涙のオールナイト・ドライヴ(I Drove All Night)」
「涙のオールナイト・ドライヴ」はビリー・スタインバーグとトム・ケリーという、80年代の黄金コンビによって書かれた曲だ。
もともとロイ・オービソンのために書かれたものだが、1987年に録音したもの1988年12月6日、心筋梗塞のため彼は亡くなってしまった。
シンディ・ローパー、セリーヌ・ディオンのバージョンが有名だが、私はこのオービソンのものが気に入っている。
オービソンの特徴である少し鼻にかかったハイトーンボイスのビロードのように滑らかさが、メロディーに上手く乗った詞にマッチしているように思うからだ。
シンディ―やセリーヌの歌の上手さは確かに捨てがたいが、メロディー、詞、声が一体となったオービソンのバージョンを推す。
ヴェルヴェット・ヴォイスと言われた、オービソン歌声をご堪能あれ。
ポリス「シンクロニシティⅠ(Synchronicity I)」
ポリスの最後のスタジオアルバムにして最高傑作である『シンクロニシティ(Synchronicity )』のオープニングを飾る疾走感あふれるナンバー。
もちろん「シンクロニシティⅡ(Synchronicity Ⅱ )」と対になっている。
『シンクロニシティ』は『共時性』と訳され、ユングが提唱した概念である。
偶然の一致に意味を与えようとしたユングの学説に沿ったような歌詞であるが、それだけにオカルトチックで正直よくわからないというのが本当のところ💦
スティングのうねる様なベースラインとコープランドのシャープなドラムが疾走感を生み出している。
この頃のスティングとコープランドの関係は最悪だったらしいが、演奏はさすがで2人とも演奏力という点ではピークだったのではないかと思う。
それでは今の丸くなったスティングではなく、ツンツンしていた頃のスティングをどうぞ。
ジョー・ジャクソン「ステッピン・アウト(Steppin’ Out)」
これほど夜の街に繰り出したくなる曲があるのだろうか?
才人ジョー・ジャクソン最大のヒット曲、「ステッピン・アウト」聴くたびそう思う。
聴く者の心をワクワクさせるようなシンセベースと煌びやかなシンセサイザーの音が都会の夜を想像させる。
この曲もメロディーラインに詞が上手く乗っていて、それもこの曲の疾走感を増幅させている。
PVもニューヨークの夜を切り取ったものだが、私は新宿の高層ビル群が目に浮かぶ。
We are young
but getting old before our timeWe’ll leave the TV and the radio behind
Don’t you wonder what we’ll find
Steppin’ out tonight僕らは若いけど、自分たちの時代が来る前に年を取ってしまう
テレビやラジオなんか置いていきなよ
僕たちが何を見つけるのか知りたくないかい?
今夜、繰り出そう
lyrics:Joe Jackson
U2「約束の地(Where the Streets Have No Name)」
現在、世界有数のバンドとなったU2だが、ブレイクしたのは『ヨシュア・トゥリー』から。
FM雑誌などでも発売前から異様に評価が高かった記憶がある。
確かに、それまでの4枚のアルバムと比べてキャッチ―さと持ち前のメッセージ性のバランスがいい。
通奏低音のようなキーボードの音の上にコラールのようなキーボードが乗り、その向こうから徐々に聞こえてくるエッジのギターのアルペジオが、壮大なアルバムの始まりを予感させるオープニングにふさわしい曲だ。
やがて、アダムのラリーの重厚なベースとドラムが絡んでいく過程は、何度聞いても「何かが始まる」予感に満ちている。
歌詞は多様な解釈が可能なもので、現実からの逃避を歌っているようだ。
しかし、ボノはまだこの詩が単なるスケッチであり不完全であると考えているようで、世間の評価とは裏腹にこの曲に対して厳しい評価をすることもあるようだ。
しかし、その不完全さは詞に多様な解釈の余地を許し、そのことがかえって曲に深みを与えているように思う。
Where the streets have no name
Where the streets have no name
Where the streets have no name
We’re still building and burning down love
Burning down love
And when I go there
I go there with you
It’s all I can do
名前のない通りで
僕らはまだ愛を築き上げている
そして焼けつくしている
愛を焼けつくしているんだ
そこに行くときは君と一緒だ
それが僕のできることの全てさ
Lyrics:U2
Toto「ラヴァーズ・イン・ザ・ナイト(Lovers In The Night)」
Totoの最高傑作『聖なる剣(Toto Ⅳ)』のB面2曲目に収録されているナンバー。
B面1曲目の「アフレイド・オブ・ラヴ (Afraid of Love)」からシームレスに始まる。
ライブでも「アフレイド・オブ・ラヴ」⇒「ラヴァーズ・イン・ザ・ナイト」で演奏されることが殆どで、
どちもノレて盛り上がる曲だ。
イントロのデヴィッド・ペイチのピアノが印象的である。
8ビートを刻むデヴィッド・ハンゲイトのベースとスティーヴ・ルカサーのギターのリフがドライブ感を演出する。
所々で入ってくるスティーヴ・ポーカロのスペイシーはシンセやルークのギターソロ堪能できる。
私的にはTotoの中でも上位に来る曲である。
『聖なる剣(Toto Ⅳ)』の解説は↓からどうぞ!
ヴァン・ヘイレン「マイン・オール・マイン(Mine All Mine)」
ヴァン・ヘイレンで疾走感のある曲といえば、「ホット・フォー・ザ・ティーチャー」や「ドリームス」があげられるが、私のイチオシ『OU812』のオープニング曲「マイン・オール・マイン(Mine All Mine)」である。
「ドリームス」についての解説は↓の記事でどうぞ。
キーボードとエディーのギターのユニゾンで始まり、マイケル・アンソニーのモコモコしたベースと煽りまくるアレックスのドラムが疾走感を加速させる。
サミー・ヘイガーも参加2作目ということで、だいぶバンドに馴染んだようで、持ち前の伸びる高音を存分に発揮している。
個人的にこの曲の聞きどころは、サビのマイケル・アンソニーとエディーのコーラスで、特にマイケルは相変わらず超ハイトーンの美声を披露している。
また、エディーのギターはリフトいい高速のソロといいキレッキレである。
下のライブ映像でもエディーは調子よさそうである。
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