【早すぎた才能】PSY・S『シグナル(SIGNAL)』

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PSY・S『シグナル(SIGNAL)』
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ちょっと昔語りを。

ちょうど30年前のことだ。

私は大学2年で、夏は毎日のように雨が降っていた記憶がある。

サークルの女の子とうまくいかなくて、毎日のように新宿の街を彷徨っていた。

高田馬場で飲んで、新宿中央公園まで歩くのがお決まりのコースだった。

一人狭い路地を抜け、都庁や新宿の高層ビル群を目指してふらふら歩く。

途中のコンビニでビールとつまみを買い、中央公園で飲みなおし始発で帰宅するという自堕落な生活を送っていた。

結局その女の子とはその夏までで、私はサークルに顔を出さなくなった。

そんな自分を見かねたのか、気分転換にサークルの先輩が軽井沢までドライブに誘ってくれた。

女の子のことには触れずにひたすらくだらないことを話していた。

それでも帰るころには、心に刺さっていた棘が少し丸くなったような気がした。

その時車中でエンドレスでかかっていたのが、PSY・S『シグナル(SIGNAL』だった。

記憶というのは五感と深く結びついているという。

私が、PSY・S『シグナル(SIGNAL)』を聴くとき、新宿の雨の匂いと喧騒がフラッシュバックする。

その先輩とは卒業以来会っていないが元気にしているだろうか?

ちなみの女の子の方は、ある大学の教授として忙しい日々を送っているそうだ。

目次

PSY・Sとは?

PSY・Sとは?
Image by Unsplash from fabio

PSY・S(サイズ)とは、松浦雅也(key、g、b)、とCHAKA(vo)の音楽ユニットである。

1985年に『Different View』でデビュー。

ジャンルとしては、ニュー・ウェイブやシンセ・ポップに分類されるのだろうが、以外と生音源が多い。

作曲はすべて松浦雅也で都会的でポップな曲調とCHAKAの突き抜けるハイトーンボイスが特徴。

歌詞は森雪之丞やサエキけんぞうなど売れっ子ライターを起用し、キッチュで不思議な世界観が松浦の近未来的な曲とマッチしていた。

アレンジのセンスも抜群で、なぜもっと売れなかったのか不思議。

10年早かったのかもしれないと個人的には思っている。

またLiveのクオリティも高く、分厚いサウンドとそれに埋もれることのないCHAKAの力強いボーカルが堪能できる。

↓恐るべきクオリティーである。

松浦はその後、ゲーム音楽の世界で名を馳せ、『パラッパラッパー』は音楽ゲームの先駆けとなった。

CHAKAはその後、ジャズの世界に移行した。

代表曲は「ぜんまいざむらいのうた」である。

アニソンと侮るなかれしっかりとジャズになっているのだ。

CHAKA恐るべし・・・・・・

『シグナル(SIGNAL)』

Image by Unsplash from Ryoji Iwata

シグナル(SIGNAL)』は、PSY・Sの6枚目のオリジナルスタジオアルバムである。

前5作よりも生の音作りにこだわったという。

Live PSY・Sのメンバーによる演奏は、PSY・Sのアルバム中、最もロック色が強い。

Kisses]」は軽快なパーカッションとギターのカッティングと跳ねるベースがファンキーな一曲。

アルバムのオープニングにふさわしい明るいアップテンポな曲だ。

遊びにきてね」はストレートなロックナンバー。

イマサのギターがフィーチャーされているのだが、CHAKAのボーカルも負けていない。

マイティ・スマイル」も「遊びにきてね」に続く、明るいロックナンバー。

ギターのアルペジオがいい感じ。

1/2の永遠」は疾走感のあるちょっとハードなロックナンバー。

エビスがPSY・Sの全楽曲中、最も気に入っている曲である。

哀愁を帯びたメロディーでどこか夜の都会へ飛び出していきたくなる。

歌詞もメロディーに乗っていて、CHAKAのボーカルも楽器の一つのように響く。

ギターソロも短いけどカッコいい。

この曲を聴くと本当に30年前の新宿の夜景が脳裏によみがえる。

新宿といっても上に書いたように、歌舞伎町の方ではなく、百人町や大久保、北新宿から西新宿あたりの夜はあまり人気のない裏の新宿の景色である。

かつてはこの1曲のために、CDをトレイに乗せていたが、現在はアルバム全体がお気に入りである。

Bronze」は一転して、松浦のキーボードをメインとした、AORっぽい曲。

ここでアルバムはいったんクールダウンする。

氷のヴィジョン」は森雪之丞のによる終末感がある歌詞が、印象的な曲。

松浦のキーボードとおそらく溝口肇によるストリングスのアレンジで、壮大な曲に仕上がっている。

ちょっとボストンやジャーニーなどのハードプログレを思わせる。

ライブでは、コラールのようなキーボードから始まり、その感が一層強まる。

空の日 」はギターのアルペジオが美しい静かな曲。

コーラスもまた美しく、なんかドゥービー・ブラザーズの「ブラック・ウォーター」みたいな感じ。

セパレイト・ブルー」は、ハモンドオルガンとファンキーなベースが効いたポップな曲。

70年代のアメリカンロックを思わせる。

途中から入るストリングスもいい。

GIMMICK」は、ギター全開の縦ノリの曲。

近未来のサイバーパンク的な世界を描く森雪之丞の歌詞も秀逸。

途中のストリングスによる間奏と緩急も効いていて、疾走感も半端ない。

それにしてもこのCHAKA、ノリノリである…

風の鏡」は、今までの喧騒が嘘のように静かなバラード。

ストリングスをバックにCHAKAがしっとりと歌い上げる。

自分的には、前10曲、捨て曲なしのPSY・Sの最高傑作だと思っている。

PSY・S『シグナル(SIGNAL)

  1. Kisses
  2. 遊びにきてね (Album Version)
  3. マイティ・スマイル
  4. 1/2の永遠
  5. Bronze
  6. 氷のヴィジョン
  7. 空の日
  8. セパレイト・ブルー
  9. GIMMICK
  10. 風の鏡

最後までお読みいただきありがとうございます。

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