Rockを聴き始めたのは15歳の頃だった。
それまでは、オフコースやユーミンなどをまったりと聞いていた。
従弟たちが、ビートルズやらなんやら聞き出したのに刺激され、カセットテープにダビングしてもらい聞き始めた。
ビートルズの赤盤・青盤とブライアン・アダムスの『Reckless』が、本格的なRock初体験だろう。
高校に入るとやはり洋楽が好きなのも結構いて、テープを渡してはダビングしてもらった。
その中の1つに『Toto IV』があった。
当時レンタルレコード店の抽選で当たり手に入れたウォークマンに入れ、通学の電車でむさぼるように聞いた。
その頃、Totoの最新盤は『Fahrenheit』でこちらも、テープが伸びるほど聞いた。
今でも、この2枚は私のお気に入りである。
『Toto IV』は全世界で1,200万枚のセールスを上げ、グラミー賞でも6部門に輝いた。
別にそんなことに関係なく、各曲のバラエティーに富んだクオリティーの高さ、それでいて統一感があり、アルバム全体の完成度もTotoの中では群を抜いている。
Totoシャッフルと言われるリズムが特徴的な1,ルカサー得意の美しいバラード3,R&B調で大人なムードが漂う9、彼ら唯一の全米№1ヒットとなった10など捨て曲がない。
ちなみにメンバーたちはまさかグラミーと取れるとは思っていなかったらしい。
「『The Nightfly/Donald Fagen』が取ると思っていたよ」とのこと。
私のお気に入りは、珍しくスティーブ・ポーカロがリードボーカルを取っている5,6と連続して演奏され、ピアノのイントロが印象的でドライブ化のある爽快なハードロックナンバーの7だ。
曲の配列も申し分なく曲単体ではなく、アルバムを通して聴きたくなる1枚である。
このアルバムを最後にリードボーカルのボビー・キンボールとベースのデヴィット・ハンゲイトが抜け、グループの迷走が始まったように感じる。
流石に音作りに古さを感じないわけではないが、今聞いても思い出補正はあれども非常にいいアルバムだと思う。
サブスクばかり聞いている人にはアルバムとして聞く楽しさを味わえる1枚として推したい1枚である。
【Track listing】
1 Rossana
2 Make believe
3 I won’t hold you back
4 Good for you
5 It’s a feeling
6 Afraid of love
7 Lovers in the night
8 We made it
9 Waiting for your love
10 Africa
コメント