五十嵐大介『魔女1』:作者の表現力に圧倒される

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続きはこちら⇒五十嵐大介『魔女2』:汲めども尽きぬイマジネーションの洪水

五十嵐大介のオムニバス短編である。

五十嵐大介は本当に絵が巧い。
マンガ的表現としても勿論だが、
よく言われるように絵画的表現としても凄いと思う。
幻想的で圧倒的なイメージの洪水とでも言えばいいのだろうか。
まるで曼荼羅でも見ているようで、絵の世界に引き込まれてしまう。
BSマンガ夜話でも指摘されていたが、五十嵐大介は自分の頭に浮かんだイメージを、
ほとんどそのまま表現することが出来るのかもしれない。
そして、女性を主人公にするのも特徴の一つで、作品だけを見たら女性が描いていると思ってしまう。

この1巻には、「SPINDLE」「KUARUPU」の2編が収録されている。
心の穴を埋めるために巨大な力を手に入れたニコラと、彼女にことばを伝えに来た少女シラルが対峙する「SPINDLE」。
森を切り開く者たちを次々と呪術により殺していく呪術師クマリと
開発者たちの戦いを描く「KUARUPU」。

どちらの話にも西洋文明に対するアンチテーゼがある様に思われる。
言葉を紡ぐことで世界を構築し変容させるニコラはまさに、
西洋文明を体現する人だ。
西洋では先ず言葉在りきで、言葉により世界を切り取って解釈していきます。
それに対し、シラルは言葉では超えられないものがあり、決して人間には触れられない領域があることを告げる。
結果、二コルはシラルにというより自分自身に破れてしまう。

「KUARUPU」はありきたりと言えばそれきりだが、
西洋文明による開発に対する警鐘だろうか。
このへんは「リトルフォレスト」からの流れかもしれない。
作者の農業体験が大きく影響しているのだろう。

最後に、ハンバーガーの中からの
「わたしたちをたべないで」という切実な呼びかけは、
自分たちの生活は自分の身の回りだけで成り立っているのではなく、
世界を巻き込み、時には、自分の目には見えない犠牲によって
成り立っているということを示すものだと思う。
自然対する畏敬や畏怖の念、生命の尊厳などは、
五十嵐作品の通奏低音として流れているのではないか。

(以前他のブログに書いたものに加筆修正したものです)

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Unsplash@felipepelaquimが撮影した写真

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