ファーストシングルが全米№1に、PVは出色の出来
A-Haはモートン・ハルケット (vo,g)、ポール・ワークター=サヴォイ(g,ds,vo)、マグネ・フルホルメン(key)からなるノルウェー出身のロックバンドである。
モートンの低音からファルセットまでの広い音域とシンセサウンドが特徴である。
ファーストシングル「Take On Me」が、シンセのイントロとサビのモートンのファルセットのロングトーンが印象的で凝りに凝ったPVの効果もありノルウェー出身のバンドとして初の全米№1に輝いた。
一躍スターダムに上り詰めた…と言いたいところだが、アメリカでは2nd以降ほとんどヒットしなかった。
それでも、本国ノルウェーを始めとしたヨーロッパでは安定した人気を誇り、売り上げは累計5,000万枚に及ぶという。
意外と影響は強く、Coldplayのクリス・マーティンは彼らの大ファンでライブではピアノの弾き語りで「Hunting High and Low」をプレイすることもある。
また、近年大ヒットしたThe Weekndの「Blinding Lights」のイントロはおそらくこの曲をイメージしたものだと思われる(2曲をマッシュアップした動画もある)。
A-Haは、2010年に解散するが、2015年に再結成したようで、今年アルバムを発表した。
「Take On Me」だけではない、北欧らしい繊細なサウンドとドラマチックな展開
日本では先の「Take On Me」の一発屋という印象が強いかもしれないが、このような軽快でダンサンブルなポップスは少なく、かれらの本領はむしろ3や6のようなドラマチックな展開を持つ曲や、シングルにはならない北欧っぽい(偏見だが)ちょっとじめっとした曲に佳曲が多いように思う。
シングルにもなった1,3,6は確かにかっこよくていいのだが、私の押しは5,7,10の3曲である。
5はモートンお得意のファルセットで始まるゆったりとした曲で、どこか大人になり切れない男の心情を歌っている。
7は、ささやくようなラブソングでまるで子守唄と言ってもいいくらい穏やかな曲。
10は、冒頭に呪文のような声が入り、アコースティックギターが不安を煽るシンセに変わる。
そして最後のモートンによるリフレインがなんとも切なくていいのだ。
この曲はリオデジャネイロのライブ映像がかっこいいのだが、海賊版なので掲載できない。
A-Haの曲は、マイナー調な曲が多く、日本人の琴線に触れるものも多いと思う。
私も、解散前のオリジナルアルバム9枚はすべて持っているくらい好きなバンドである。
【Track listing】
- Take On Me
- Train of Thought
- Hunting High and Low
- The Blue Sky
- Living a Boy’s Adventure Tale
- The Sun Always Shines on T.V.
- And You Tell Me
- Love Is Reason
- I Dream Myself Alive
- Here I Stand and Face the Rain
最後までお読みいただきありがとうございます。
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